2020年5月27日水曜日

鉄道むすめ巡り参加会社とその思惑と定期外収入から⑤

今回から常連参加会社の分析へ。
改めて第1回からの参加している栗橋商工会と和歌山電鐵、のと鉄道は前2社は1回不参加を除いて毎回参加。そしてのと鉄道は唯一の皆勤賞となっています。
栗橋商工会は鉄道事業者ではなく町おこし企画として取り組んでいますので、今回は和歌山電鐵鉄道とのと鉄道を取り上げていきたいと思います。

・和歌山電鐵
元々は南海鉄道貴志川線として走っていた路線を岡山電気軌道が経営を継承して2006年から再スタートした鉄道会社です。たま駅長をはじめとして積極的に沿線外に対してのPR活動を行っており、パンデミック前までは中国人観光客の団体なども多数訪問していました。鉄道むすめに積極的なのもその一環と思われます。なお巡り唯一の不参加は2ndとなっています。
鉄道むすめ巡りに関しては伊太祈曽駅に毎回設置。日中ダイヤでは交換駅の関係で上下線共30分の間隔がありますので余裕をもって押せる状態でした。
和歌山~伊太祈曽間は片道320円(現行)。一日乗車券は800円(現行)です。スタンプを押すだけなら往復640円ですが、多くの方は貴志駅などに行かれると思いますので一日乗車券を利用したと思われます。
また神前駅で過去の巡りスタンプや幟を設置した期間もありました。

神前駅にて設置された巡り復刻イベント

・のと鉄道
のと鉄道は第三セクター鉄道です。現在運行している七尾線は七尾~穴水間は1991年にJR西日本から七尾~輪島間の経営を引き継いだ際の路線です。会社の発足時の路線である穴水~蛸島間を走っていた能登線は既に廃止となり、その決定的要因となったのは現在も運営を続けている七尾線の赤字という皮肉な経緯を持ちます。
スタンプはこちらも全ての回において穴水駅に設置されています。
現在七尾~穴水間の運賃は片道850円。和倉温泉だと片道690円となっています。ただしつこうてくだしフリーきっぷは1日1000円である他、能登空港からバスで穴水まで移動する場合の空港連絡切符が片道820円(七尾~田鶴浜間)・510円(笠師保~能登鹿島間)というお得な乗車券もあります。
東京方面からだと羽田からの能登空港経由で片道だけ移動というケースが多く利用されると思いますが、関西やそれ以外の方面では往復の鉄道利用が見込めますので1日乗車券の利用が期待できます。また能登空港利用でもスタンプを余裕をもって押して、素早く利用する場合は里山タクシーでの移動になるので正規の850円での利用を見込めます。
のと鉄道も定期外収入を少しでも増やしたい会社ですので、巡りによる参加者の乗車は頼みの綱として活用していると思われます。

次回は2ndの事業者の中からピックアップしていきます。

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